自営業を成功させるための繁盛論

いつ潰れてもおかしくない瀕死の状態にあった自身の経営する店舗を立て直した私本人が、 個人事業(自営業者)に向けた小さな経営のための繁盛論を記しています。 開業後10年以上の生存率は数%といわれる厳しい現状で、創業15年を超えることができた「プロ自営業者」という肩書をもつ自営業者です。

GEになれなかった東芝

先日、日本経済新聞にあった「GEになれなかった東芝」というコラムに感心しました。

記事を引用し中略して紹介したいと思います。

 

東芝はなぜつまづいたのか。メイクマネーのやり方、つまりはビジネスモデルといわれる部分で明暗を分けるものがあったはずだ。

2000年半ば、もてはやされたのが「スマイルカーブ」という製造業の付加価値分布論だ。付加価値は上流の基幹部品や開発、下流の販売・サービスなどで高く、真ん中の組み立てで低い。

グラフにするとほほ笑んだ人の口元に似ていることからスマイルカーブと呼ばれる。

左端は米国インテル、右端はアップルなどが占め、日本の電機は真ん中の組み立てに多かった。

厳しい環境から脱出しようと東芝などが進めたのが選択と集中であり、向かった先が発電機器などの重電事業(原子力発電事業)。同じ組み立て分野だが、アジア勢との競争が少なく安定収入が狙える。

ライフスタイルが長く(原発は20~40年のサイクル)ても、擦り合わせがうまい日本企業なら、次々巨額投資の判断を迫られるデジタル産業より得意と考えた。

だが、そこにワナはあった。

08年のリーマンショックで6千億を超す米原子力大手の買収で財務危機に直面し経営破綻寸前になる。そして11年の福島の原発事故により受注が止まった。

そこでなんとかしようと打ち出したのが建設会社の買収や関連プロジェクトの受注だ。
原発を受注したいがために精査もせずに未経験の領域に手を広げ深みにはまっていき不正会計へと繋がる。

それが東芝危機の構図である。

 

一方のGEは、1980~90年代の日本企業の全盛期にはすでに組み立てなどの製造業から、金融、放送へと領域を広げ事業の組み替えにメドをつける。

だが危機もあった08年のリーマンショックでは、70年ぶりの減配に追い込まれ、売上高の3割を稼ぎ出していた金融事業が一瞬で会社を暗転させる。

その後、GEが打ち出したのは「逆スマイルカーブ」ほほ笑みを逆転させる経営だった。
金融事業は大半を売却。製造業に軸足を置き直すものの、インターネットと重電機器をつないでサービスで稼ぐ経営を目指す。要は製品を売った後から始まるサービス事業だ。

GEはビックデータ解析で顧客に対し情報の質、量で圧倒的優位に立つビジネスモデルを築いた。

AI(人工知能)の時代は人間と機械の間に巨大な非対称性をつくり出す。情報の価値や重要性に気づいたGEはそれを使って稼ぐ仕組みを構築し、日本(東芝)はそこで出遅れることとなる。 
【出典:日本経済新聞3月15日】

 

 
2009年に大学で企業戦略を受講していた中で、「GEジャック・ウェルチの経営戦略」の回がありました。
そこでは医療機器をめぐる日本企業(東芝)とGEの攻防が取り上げられていたのを覚えています。

引用文の中に「擦り合わせがうまい日本企業」とありますが、これは日本企業の特徴で
高いシェアを占めていた昔の名残だと感じます。「擦り合わせ」「閉鎖的」「ブラックボックス」今でも体質は企業に残ります。