照明を買いに知人のやっているアンティークショップに行くと、
スプートニクランプに出会い即買いしてしまいました。
実は、前からスプートニクランプが気になっていまして、ネットでたまに探したりしていたのですが中古でも結構高額な代物でしていつも眺めるだけでした。
でも高額なのは本物の方で、今回手に入れたのは所謂ジェネリック品というやつです。
ちなみに“スプートニク”の由来は、1957年に旧ソビエト連邦が世界で初めて打ち上げに成功した人工衛星スプートニク号から命名されています。
生まれる前の話なので、この人工衛星の話はもちろん知りません。
私がスプートニクを知るきっかけは、【村上春樹 スプートニクの恋人】
雑誌かネットだか忘れましたが、スプートニクランプの紹介が掲載されているのを見て、
「本と同じ名前の照明があるんだ」と知ってからになるので、スプートニク順番は『村上春樹スプートニクの恋人』→『人工衛星スプートニク号』→『スプートニクランプ』になります。
ハルキストと呼ばれるほどの信者ではありませんが、書斎の本棚には村上春樹氏の本がたくさんあります。
月に2回は図書館通いもしているので色々な書籍を読みますが、継続して読み続けているのは氏だけです。村上氏の文体と描写がとても好きなんですよね。
私はもともと早く読む読書家ではありません。時間をかけて一行一行を追うタイプです。どちらかというと文章を楽しむ方で、文章が楽しめなければ途中で読むのをやめてしまいます。
スプートニクの恋人にこのような文章があります。
どうしてみんなこれほどまで孤独にならなくてはならないんだろう、ぼくはそう思った。どうしてそんなに孤独になる必要があるのだ。これだけ多くの人々がこの世界に生きていて、それぞれに他者の中になにかを求めあっていて、なのになぜ我々はここまで孤絶しなくてはならないのだ。何のために?この惑星は人々の寂寥を滋養として回転をつづけているのか。
ー 村上春樹著 スプートニクの恋人より ー
読んでいて「寂寥」って何だ?と気になって先に進めずに辞書で調べるワケです。
寂寥せきりょう=心が満ち足りず、もの寂しいこと。寂寥感。
これなので読書に非常に時間が掛かるので、楽しめない文章(書籍)は読みたくないのです。
また村上春樹氏の作品には音楽がよく登場するのも特徴です。作家以前はジャズ喫茶を経営していたほどです。ジャズばかりかクラッシックにも精通しています。
1Q84の冒頭に「ヤナーチェク」が登場した時はマニアックな作曲家を取り上げるなと読みながら、思わずニヤつきました。あとオーディオとレコード(元ジャズ喫茶ですから)が好きなのもとても共感しできます。
ただ、、、、
村上氏は翻訳も精力的にされています。我が本棚にも「ライ麦畑でつかまえて」「ティファニーで朝食を」「偉大なるデスリフ」などを持っているのですが、どれも文章が楽しくなく全然先に読み進めませんでした。だって翻訳なので他人の文章のなですから。
きっと初めて手に取ったのが翻訳本だったなら、ここまで村上春樹は好きになってないでしょう(苦笑)