前にしばらくトランペットを吹けない時期に、今までやったことがない楽器にチャレンジしようと思いました。
すぐさま選んだのが「エレキベース」です。高音楽器のトランペットから低音楽器のベース(ト音記号→ヘ音記号)な訳ですから、極端ですね。
なぜベースを選んだのかと言うと、トランペットをバンドで演奏するようになり、プレイ中はリズムの要であるドラムとベースをいつも聴いてきて、ときおり鳥肌がたつようなベースラインを感じることがあり、そんなグルーヴを作るベースを弾いてみたい。 そして、周りに尊敬できるベーシストが多い。このふたつの理由でベースを選びました。
触ったことすらないベースですが、親切に教えてくれる方々にも恵まれ、少しずつ音を出せるようになります。
そうするとそれまで頂き物の楽器店のPBベースを弾いてましたが、「安価な(もらっといて失礼ですが…)ベースは安い音しかでない」と生意気な考えを持つようになりまして、周りのベーシストが使用しているような楽器が欲しくなるのです。
1970年製辺りのフェンダーUSA。いわゆるビンテージベースと世間では呼ばれている、あの上質なビンテージサウンドを聴けば誰でも欲しくなります。
ただビンテージベースは年々金額が上昇傾向で数十万円します。以前、知り合いが10代の頃60回月賦で購入したベースを中古楽器店に持ち込んだところ120万円で売れたと話してました。
ビンテージベースは、現在では伐採が禁じられている木材が使用されているので貴重であることと、弦楽器特有の熟成された木材が奏でる音の影響が大きいようです。
また、大量生産の時代ではないので1本1本丁寧に製造されていることもあるようです。それはトランペットでも同じで、古い楽器に価値がついているものもあります。
ビンテージベースは確かに良いものではありますが、たいして弾けもしない状態で、そんな高級品を買うことはできません。
そこで見つけたのが、この「トーカイ ハードパンチャー」1970年製メイドインジャパンのプレベです。
当時のトーカイ社は米国フェンダーに追いつこうと必死で(恐らくですが)、素材や品質がよいベースやギターを低価格で販売していました。
『Tokai』ロゴが『Fender』に似ていると米国フェンダー社から訴えられたという逸話もあります。
実は、この時期のトーカイ製もジャパンビンテージと現在では呼ばれていて、結構な金額がします。
私のハードパンチャーは、当時の定価5万円とあまり変わらない金額で購入しました。
程度がよいとは言え50年モノが当時の定価と同じとはw
しかし、このハードパンチャーはとても良い音がします。自分で弾いてもそう感じますし、上手なベーシストに弾いてもらっても良い音だと感じます。やっぱり初心者の段階であっても良い楽器は必要なのです。
そんなベース初心者なのですが、はじめて3ヶ月の時に知り合いのバンド(俗にいうおやじバンド)がベースに欠員が出た際に、急遽声を掛けられてライブに出ました。
区のイベントで500席の市民ホールで初心者ベースを披露。演奏はポップスでしたが「Blues」のTシャツで挑みました。
最近はトランペットを復帰したので、ベースをあまり触っていませんが、
そのうち時間にゆとりができたら初心者歓迎のバンドでも探して入れてもらおうかなーと考えてます。
トランペットではブラックミュージックしか吹きませんが、ベースはなんでも演ろうと思ってます(笑)