YAMAHA YTR-332これはベル部分のラッカーが赤いのが特徴のローズベル(通称赤ベル)と呼ばれています。位置的にはスチューデントモデルですので入門器になります。
購入したのは数ヶ所に改造が施されています。
ノーマルの状態はこちら↓です。いかにも初心者が使うという風貌です。
同世代の方で「中学時に吹いていたー」と言われるラッパ吹きも多いのではないでしょうか。
そんなYTR-332トランペットがどの様な改造が施されているのかを紹介したいと思います。
まずマウスピースから造られた音と息が入って初めに曲がる管になるチューニングスライドがリバースになっています。
リバースとは何だ?と言いますと。
上がリバース管で下が通常の管(別ブランド)になるのですが、ギボシ端子で例えるとリバース管がメスからオスになるのに対して通常管がオスからオスになっています。
この違いの利点は管のスライドの厚み分の抵抗がなくなり音と息の流れが良くなるメリットがあります。
簡単にリバース管に部品だけで交換するという訳にはいきません。管を切断したり代替えの管を使って加工し繋ぎ合わせなければいけません。素人が手を出すことできない技術です。
リバース管仕様に伴い支柱の位置も後方に移動されています。
さらにリバースの改造が1st管にも施されています。
さらに指かけがOリングに増殖交換されています。Oリング指かけはグレードの高いプロモデルのトランペットによく用いられるのでトランペッターにとってOリングは憧れなのです(もしかすると私だけかも…)
それにしてもこのYTR-332は1970年代の個体としてはラッカーがとてもよく残っている方だと思います。小さな傷やラッカー剥離は多少ありますが状態はとても良いです。
肝心のサウンドはと言いますと、リバース管の効果で必然的に息が入りますのでとてもよく鳴ります。赤ベルなので柔らかめの音を少し期待していたのですが、どちらかと言うと鋭く鳴ります。(個人的な感想ですが)
スチューデントモデルなのでスペックの低さは否めませんが、全開の音量で吹くと少し音割れがしてしまいます。
社外品のカスタムパーツのウエイト
こういったのを付ければもう少し音が引き締まるかもしれません。
よくよく考えると今まで数本のトランペットを所有してきましたが、ヤマハは初めて手にしました。50年ほど前の個体ですが。