40数年前、自宅の他に家を親が所有していた。そこは福岡ではあったが佐賀との県境近くの山の中腹。
父親はその家を「別荘」と家族に呼ばせていた。別荘とは聞こえがいいが、竹林に囲まれた日当たりの悪い古い平屋。週末や連休になると家族と飼い犬2匹とそこでよく過ごしたのを覚えている。
別荘には前所有者の家具がいくつか残されていた。父親はそれらを脇にあった河原で燃やして処分していた(凄くおおらかな時代だったのだろう笑)
その家具の中で処分せずに自宅に持ち帰られたローテーブルがあった。
そのテーブルはとても古そうだが、小学校の理科室にあるようなしっかりとした造りで、元々は引き出しとかもついていた形跡があり、もしかすると長い脚を切断されていたりするのかもしれないが詳細はまったくの不明。
それから時が過ぎ、20数年前に私は事業を起こした。その後、家族ができ仕事場の2階で生活をする際に、あのローテーブルを実家から持ってきていた。実家で近年では使われることも無く、捨てるのも大変だからと倉庫で肥やしとなっていた(さすがにもう燃やしたりはしない笑)
我が家に来た大きな天板のそのテーブルで、時には家族で食事をし、幼かった子供が絵を描いたり、おもちゃで遊んだりしていた。
その後、私たち家族は所帯を移し。そのテーブルはこの10年余り仕事場の2階の片隅で埃をかぶった状態で放置していた。
先日、アマゾンでアイアン製の洒落たテーブル脚を見つけた。しかも4本セット3,900円という安さだ。「あのテーブルを使い、この脚でテーブルを造ろう」という衝動に駆られた。
それがこれだ。


できれば全体を撮影したかったのだが、お見せできるような部屋ではないので部分的に。

反りがひどい箇所はカットしたが、傷やしみ汚れ、子供のお絵描き時にはみ出たペン跡などそのままにしている。60年いやそれ以上なのかもしれない本物のアンティークな木材で、なかなかな傑作ができたと思っている。
このテーブルの側面に使われいる板2枚をボンドで貼り合わせコーヒーテーブルに。土台は小物入れか何かで使われていた鉄の骨組み。これも所帯を移した際に置いていかれた残留物。

カットとボンド貼り以外は何も手を加えていない。経年劣化感が味があってよろしいのではないかと思っている。単行本はオモリの役割をしている。

ソファーに座り音楽を聴く時、カップを置くのにちょうど良いのができた。ここが仕事場なのだからご覧の通り色々な誘惑が多くて困っている笑

で、別荘の話に戻ろう。別荘は私が小学校を卒業する頃に手放したと聞いている。
大人になって父親に別荘のことについて話しをしたことがある。
「あの家は借金とりから身を隠すための隠れ家だった」と父親が話すのを聞いて仰天した笑。その後、借金を返済し終えたので「隠れ家」いや「別荘」を手放したそうだ。