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音楽好きな自営業者でトランペッター。いつでもトランペットが吹けるように防音室をDIYしました。

紀伊国屋の「新刊買い取り」は失敗だったのだろうか

村上春樹の新刊「騎士団長殺し」が出ましたね。

そういえば2015年に紀伊国屋村上春樹の「職業としての小説家」が出版されたときに、初版の9割を出版社から買い取り自社店舗ほか他社の書店に限定して供給という、ネット販売に対抗した方法が話題になっていたの覚えていますか?

www.nikkei.com

今回の「騎士団長殺し」では、紀伊国屋の話は全く出ていないところからして、この戦略は失敗に終わったのだろうと考えられます。

当時の紀伊国屋書店社長の高井昌史氏の新聞でのコメントが手元にあります。

(販売)不振の一因は書店の努力不足にもある。一定期間売れなかったら本を取次経由で出版社に原則返品できる書籍の「委託販売」の下では、書店は売れなければ返品すればいいと考える。現状40%の返品率はあまりにもひどい。今回の買い取りは業界への問題提起。何かを変えないとこのままあえぎ続けて座して死を待つことになりかねない(新刊買い取りは)最後のチャンスだ。

 業界全体の覚悟も問われています、改革は痛みを伴うと言いますが新刊買い取りの効果は如何だったのかを知りたいところです。