MORE Trumpet

音楽好きな自営業者でトランペッター。いつでもトランペットが吹けるように防音室をDIYしました。

困った、さあどうしよう

明日本番なんだけども唇の調子が悪い。

3日前くらいから楽器に触れる部分にピリっと軽い違和感があり、日が経つにつれて痛みに変わってきた。唇に問題が生じているのは間違いないようです。


唇のケアを怠らずにいるのに何故このような事が起きるのだろうかといつも思います。しかも本番間近のこのタイミングで。

 

こんな調子の悪い時に、以前ライブを終えたばかりの男性シンガーの方とお話した事を思い出します。

ソウルナンバーを1時間ほど歌い上げ、ボリュームのある声量に感動したことを伝えると、そのシンガーがこのように言いました。

少し前から声帯の調子が悪く、実は今回のライブも絶不調だった。
だから本編中に色々とリカバリーをしながら歌っていた。
そんな不調をお客さんに悟られないようにするのも実力なんだよ。

 そんな言葉を聞いてさらに感動したのを覚えています。

 

f:id:hanzyou:20201225165810j:plain


「ああ困った、どうしよう」と悩んでもどうしようも無く、できることをするしかないのです。今更どう考えても結論が出る事はなさそうなので。

前日だけども今日は唇保護のためにいっさい練習をせずに休養することにします。さて明日はどうなるのかな。こんな状況での自分の実力を試してみたいと思います。

 

 

今年を締め括る最後のライブは立派なホールで

今年最後のライブが決まりました。

 

去年まで九州各地でコンスタンスに月2くらいで入っていたライブでしたが、今年はたったの4回となりました。様々なことが自粛されてしまった昨今。自分達の力では変える事ができないどうしようもない事ではありますが苦汁の日々です。

もちろんもっと辛い思いをしている人たちが世の中には沢山いるのですから。通常の生活ができていることだけでも幸せだと思います。

f:id:hanzyou:20201215165613j:plain

 

昨晩、久しぶりのスタジオリハでした。30分内のステージですのでセットリスト4つのオリジナル曲を通しで繰り返しました。

皆久しぶりで張り切っているせいなのか、それとも久しぶりに耳にするせいなのか
音デカすぎじゃないのか!!

もうこのバンドでは音量の事はしょうがない事だと半ば諦めています(笑)

そんな音デカバンドの今度のライブは無観客で配信となります。しかも主催の電力会社のご好意で立派な500名収容できる大きさのホールでの開催です。

これは優秀な専属PAが音量をプロフェッショナルに調整してくれるに間違いありません。

 

12/26(土)の14:45のステージです。お時間がある方は是非ご視聴ください。

www.1chome.jp

記憶の音楽は風の香りや情景を思い出す

デイヴ•ブルーベックのテイクファイブが栄養ドリンクのCMで流れていた時代に中学生でした。


誰の何という曲なのかまったく知らなかったのだけど、偶然に父の書斎から見つけ出したカセットテープを繰り返し聴いていました。


特徴的なライドシンバルとバスドラムの刻みから始まる5拍子のテイクファイブを聴くとあの頃の空気を少しだけ思い出します。

校庭の風の香りや、放課後の誰もいない教室でひとりロングトーンをしている音や、ガールフレンドとの下校時の会話などがよみがえってきます。

中学生は感情的で敏感な年頃。ちょっとしたトラブルが原因でクラスメイトとのいさかいが切っ掛けとなり随分と嫌なことも多く経験しました。

それが影響しているのかは分からないけど中学時からの付き合いの有るひとは1人もいません。高校進学で入寮した為に地元を離れたということもあるかもしれませんが。

 

数ヶ月ほどの淡い付き合いだったガールフレンド。前にSNSでこちらを見つけて一度だけメッセージを送ってきました。

少し前に学生時代からの友人を亡くし、最近昔のことをよく振り返ります。
昨日子供の学校に行くことがあり、校舎を歩いているとトランペットの音が聞こえてきて君を思い出しました。
今まで会うことがなかったのでこれからも会うことはないと思いますがお元気で。

 

 みたいな内容だったと思います。少ない言葉ではありますが彼女の現在を想像することができました。

そして校舎とトランペットで私を思い出す事ができるひとがこの世界には居るのですね。

しかし何故なのかは分かりませんが、このメッセージに気がついたのは送信されてから2年も後でした。差出人と年数を見ておどろきましたが返事はしていません。ダイレクトに受け取っていたとしても同じことをしたでしょうきっと。


そんな記憶の音楽は、時間に結びついた深くて優しい個人的な情景があります。

 

f:id:hanzyou:20201211154049j:image

 

音楽を大切に聴くための儀式のようなもの

1960年代製の調子の悪いオープンリールを父から貰ったのでメンテナンスを試みました。

f:id:hanzyou:20201206154757j:image

 

早速パネルを開けてみたところ、構造はいたってシンプル。

よく目を凝らしてみるとあるべきゴムベルトが2本ついていない事に気が付きました。

f:id:hanzyou:20201206155126j:image

赤ペン印の巻き戻しベルトそして緑ペン印のカウンターベルトがありません。

手持ちのベルトを代用させれば駆動には問題ないようですが、CDプレイヤーなどに使用する細めのベルトだったのできっと長くは持たないでしょう。そのうち適した太さのベルトを購入したいと思います。

 

f:id:hanzyou:20201206155138j:image

軸に注油し、ヘッドをクリーナーで掃除をするとちゃんと音が出ました。巻き戻しもカウンターも正常に作動。

 

f:id:hanzyou:20201206155149j:image

パネルを磨くがあまりキレイにならなかったので艶消しブラックの缶スプレーで塗装。

 

f:id:hanzyou:20201206155202j:image

父から事前に借りていたミュージックテープがしっかり再生出来ました。

 

空テープに録音してみたところ右チャンネルが正常に録音出来ませんでした何か問題があるようです。暇な時にまたメンテナンスを試みてみます。

 

レコードもそうですがオープンリールも再生までの作業にとても手間が掛かります。ボタンひとつで操作ができるデジタルにはないアナログ機の魅力だと思います。手間は音楽を大切に聴くための儀式のようなものです。