販促用の広告物の全てを自前で制作しています。なので参考にするためにデザイン見本帳、構図やレイアウト、キャッチコピー等に関する本を数冊手元に置いています。
現代のものだけではなくやや古い絶版になっている書籍も多数あります。
その中でコピーが紹介される本をパラパラと捲っていると「トヨタハリアー」の紙媒体広告の頁が目に止まりました。
因みにハリアーデビュー時のコピーは「WILD but FORMAL」です。当時のCMはこちらです。
初代ハリアーが登場した1997年時に打たれた紙媒体広告ですが、そこで注目してしまったのはコピーでは無く車体金額です。
239万円〜284万円
高級サルーン車の上級グレードが284万円という金額設定は今では考えられません。
早速、現在も販売されている現行ハリアーと比較してみました(←暇人)
当時はハイブリット設定はもちろん無しですので、ガソリン2WDの上級グレードの金額で算出したところ車体価格は423万円(税込)でした。
ということは実に20数年で車体価格が50%近くも上昇しています。
【※1997年時の284万円が消費税が込みなのか抜きなのかの記載は無いので、取り敢えずそこは置いときます。余談ですがこの年に消費税が3%から5%に増税されています】
もちろん現行車では安全機能などが標準装備になっていたりしているので、価格が上がっているのは頷くことができますが、50%近くも上昇しているとは驚きました。
次に平均給与所得を同年で比較してみます(←暇人w)
国税庁の平均給与統計によると、
【2020年】男性 540万円、女性 296万円
そして一方はと言うと、
【1997年】男性577万円、女性278万円
なんてことでしょう、男性の平均給与が37万円も高いではありませんか…
1997年(平成9年)はバブルが崩壊後数年しか経ってなく勤労者の給与所得面ではまだ上昇ピークを迎えていたようです。しかしその後に先にも述べた消費税の増税、山一証券と北海道拓殖銀行が破綻し金融業界の失墜と重なり平均給与は右肩下がりとなっていくのでした。何とも悲しい話です。
昨今、車だけではなく様々なモノの価格が上昇してきています。
「所得が下がっているのに物価が上がり続ける」こんな時代を我々は生きているのです。